文部科学省 地域イノベーション・エコシステム形成プログラム

IT創薬技術と化学合成技術の融合による革新的な中分子創薬フローの事業化(東京工業大学・川崎市提案)

平成29年度拠点採択(実施期間:2017年9月~2022年3月)

平成28年度から開始された文部科学省の「地域イノベーション・エコシステム形成プログラム」に東京工業大学と川崎市が共同提案した「IT創薬技術と化学合成技術の融合による革新的な中分子創薬フローの事業化」が2017年7月に支援拠点として採択されました。

地域イノベーション・エコシステムの形成では、地域の成長に貢献しようとする地域大学に、事業プロデュースチームを創設し、地域内外の人材や技術を取り込みながら、地域中核企業等を巻き込んだビジネスモデルを構築していきます。国と地域が一体となって、地域が持つ強みを生かした科学技術イノベーションを推進し、グローバルな展開も視野にいれた地方創生に資する新産業・新事業の創出を目指します。

このプログラムでは、東京工業大学の情報理工学および生命理工学の学問的蓄積とスパコン技術を活かして、IT創薬技術、人工ペプチド・人工核酸合成技術等のコア技術の融合による革新的な中分子創薬事業フローの構築を目指します。同プログラムは、東京工業大学のキャンパス内で実施されるだけでなく、川崎市の殿町国際戦略拠点「キング スカイフロント」内の、Research Gate Building TONOMACHI 2に中分子IT創薬研究推進体(MIDL)の研究拠点を設置し、川崎市域企業等が参加する大型の産学官連携事業として展開します。

中分子創薬分野にIT創薬の手法を導入する試みは独自性が高く、専門施設としては世界初となる見込みです。また川崎市内の企業等との産官学連携により、基礎・基盤研究と創薬事業を橋渡しするイノベーション・エコシステムを形成することで、中分子創薬の開発効率の大幅な向上を川崎市と協同で目指します。

 

図1 拠点計画の概要図
図2 TSUBAME 3.0
図3 TSUBAME 3.0を用いた中分子の細胞膜透過シミュレーション
図4 多様な核酸修飾技術